固定観念をときほぐす
美術館の展示などを見ていてよく思うのは、
私もまだまだ色んな固定観念にとらわれているなぁ、ということ。
半年ほど前に、
デミタスカップを愉しみに行ったときのことです。
※全部撮影可能な展示でした
例によって、
「綺麗なものが見たいなぁ」
という軽い気持ちで見に行きました。
自分は普段どうしても実用性を重視したものばかりで
身の回りの物を揃えてしまうので、
最初は綺麗だな~と思いつつも、ついつい
「このカップ、飲みにくそうだな~」
と思ってしまったり。
でも、たくさんの展示を見て、
説明書きを読みながら、だんだんと
その世界に入り込んでいくと…
「カップはコーヒーを飲むための物」
という固定観念が霧みたいに分解され、
「まぁいいじゃない、そういうことは」と、次第に
”何でも受け入れるモード”に切り替わっていくのがわかります。
この状態が、とても楽しいのです。
展示の終盤には、
実用性をはじめから放棄した
ガラス製のものまで現れました。
それがまた綺麗で…!
「飲めないなら意味がないじゃない」
なんていう気持ちにはもうなれませんでした。
むしろそっか、それでいいのか~。
と、安心感のようなものまで感じたり。
外に出るころには、
「カップはコーヒーを飲むためのものだけど、
すべてのカップがそうである必要はないし、
恐らくこれは他の何にだっていえることだろうなぁ」
という考えになっていました。
霧になって一度分解された固定観念は
新しい形となって再形成されるけど、
”受け入れモード”の成分が配合され、
前よりも柔らかく仕上がってきます。
絵でも、文章でも、映像でも。
こんな自由もあるんだなぁと教えてくれる。
そういうところがいいんですよね。
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