桜の木

桜の葉

 

満開に咲いていた花も散り、

いつの間にか自宅付近の桜はもう、

青々と生きのいい葉が茂っていました。

 

儚いイメージのある花とは真逆の、

生命力溢れる力強い緑の姿は、

花にも負けないくらいに好きなのですが…

 

考えてみれば、

特別そう思うのは

移り変わってすぐの今の時期くらい。

 

夏にもなれば、”緑の葉の大きな木”として、

なんてことのない景色の一部になっていきます。

 

緑を眺めて疲れた目を労わってみたり、

夏には日陰をありがたく思ったりしても、

その木々を「桜」だとは意識しなくなる…

 

ふとそんなことを考えてしまったので。

 

次にセミが鳴き始めたころには、

「あの木は確か桜の木だったな」と

思い出せたらいいな。

 

と、なんとなく思ったのでした。

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中根春奈
中根春奈
誠実さと敬意をもって、知ること、考えることを大切にしています。

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