「メタ認知」で感情をコントロールする

客観視

 

不安や不満、怒りなどのモヤモヤした感情で

どうにも落ち着かない気分の時に、

おすすめの方法をお伝えします。

 

以前にも、一つの方法として

「意識を呼吸することに集中させる」

という話を書いたことがありますが、

最初の手順は少しそれと似ています。

 

瞑想と言えるほどしっかりしたものでなく、

10秒〜1分くらいのごく短い間で良いので、

ゆっくりと何度か深呼吸してみてください。

 

 

…とは言っても、人の感情はそう単純でなく、

これをやったからといって、すぐに

「はい、これで気持ちの切り替えができました!」

「なんだか怒りが治まりました」

などと、簡単にはいかないものですよね。

 

ただ、一瞬でもこうして落ち着いてみることで、

 

「自分は怒っている」

「自分は今こういうことに腹を立てている」

「こういうことで悲しんでいる」

 

など、渦巻く気持ちを頭の中に並べて整理でき、

客観的に自分の今の感情を見つめることが

比較的容易になります。

 

客観的に自分の心を認識している状態を、

メタ認知といいます。

 

(ドラマや漫画の登場人物が、作中で作者や視聴者に関して

言及した時などに言われる、「メタ発言」のメタですね。)

 

要するに、イメージとしては

ドラマの登場人物と、それを見ている視聴者

という風に、

 

自分の感情と、

それを少し離れた所から見ている自分

という二つの視点を作るということです。

 

大きな怒りや不安、悲しみは

そう簡単に治まるものではありませんし、

 

時にはそれらは自身にとって、

自分や周りの人を守るための大切な感情で、

ただ鎮めればいい、というものとも限りません。

 

メタ認知は、そういった感情を整理して、

「私はいま、怒りを感じている」

「この怒りは、何に対するものだろうか?」

「この怒りは、自分にとってどれくらい大事なものだろうか?」

「この怒りを、どう扱うことが自分にとって望ましいだろうか?」

 

という風に、一つ一つ落ち着いて考えるための

大きな助けになってくれるのです

 

その上で、その感情を表出するかしないか、

相手がいるなら、それをどんな風に伝えるか

もしくは伝えずに済ますか…

 

そう考えながら、

自分にとって最善と思える行動に繋げていくことが

感情をコントロールすること、といえます。

 

形のないモヤモヤや、強い感情に

振り回されて苦しいと感じている時こそ、

メタ認知で自分を捉えてみる、という方法。

 

私からひとつ、おすすめさせていただきますね。

 

 

投稿者プロフィール

中根春奈
中根春奈
誠実さと敬意をもって、知ること、考えることを大切にしています。

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